コンサルティング会社のベイカレントは19日、阿部義之会長(59)が同日付で会長兼社長に就任し、北風大輔社長(50)が退任したと発表した。北風氏から「体調不良により病気療養に専念するために辞任したい」との申し入れがあったため。北風氏は5月に社長に昇格したばかりだが、約6カ月で再び経営トップが交代した。

阿部氏は8年以上社長を務め、2025年5月に会長に就いたばかり。持続的な成長を目指すため、09年にベイカレント・コンサルティング(現ベイカレント)に入社して24年から副社長をつとめていた北風氏に経営トップを交代し、若返りを図っていた。
ベイカレントは創業者の江口新氏が1998年に設立した会社を前身とする。2012年には、三菱商事やマッキンゼー・アンド・カンパニーで働いた経験をもつ萩平和巳氏が社長に昇格した。萩平氏は16年12月に業績悪化の責任をとって辞任し、阿部氏が社長に昇格した経緯がある。
ベイカレントの業績は好調だ。26年2月期は売上収益が前期比23%増の1430億円、営業利益が20%増の510億円、純利益が21%増の373億円と、いずれも過去最高を更新する見通しだ。
金融や製造業、エネルギー業界など幅広い分野でコンサルの受注が好調だ。積極的な採用と人材育成の強化を継続しており、コンサルタント数(新卒を除く)は8月末時点で4842人と、24年8月末比で17.5%増えた。
あべ・よしゆき 89年(平元年)電気通信大電気通信卒、野村総合研究所入社。08年ベイカレント・コンサルティング(現ベイカレント)入社、執行役員。15年取締役。16年社長、25年5月会長。神奈川県出身。鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。