竹中工務店が開発したオフィス設計のコンサルティングツール「アクティビティカード」

竹中工務店は20日、オフィスや病院の執務空間を効率よく計画するツールを本格的に活用すると発表した。多様な働き方を画像や言葉で表現したカードを使い、建築主が対話を楽しみながら理想の職場像を具体化するのを後押しする。新型コロナウイルス禍を経て企業が社員の出社を促すなか、執務空間を改修する需要を取り込む。

同社が独自開発した「アクティビティカード」はカード1枚ずつに大人数でアイデアを出す様子やひとりで集中して作業する風景をまとめた。竹中工務店の担当者が顧客との打ち合わせの場でカードを使ったワークショップを開催。顧客企業の経営層や事業部門の社員らと、理想の職場像を具体化する。

カード遊びの形式をとることで「知識や技術を必要とせず誰でも参加しやすい」(同社)点を生かす。顧客との合意形成を後押しし、建物の新築や改修の設計に反映する。

2017年に導入して以来、これまでオフィス向けに87パターン、大学キャンパス向けに84パターン、自治体の庁舎向けに100パターンを用意。100件以上のプロジェクトに導入した。

コロナ禍を経て、出社とテレワークを組み合わせた働き方が広がった。多様な働き方ができる高度な執務空間の需要が高まっている。顧客の事情に合った執務空間を作れるよう、今後カードの種類を増やしていく。

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