高速道路で大型観光バスを用いた自動運転実験は全国初という(26日、愛知県常滑市)

愛知県は26日、知多半島道路、知多横断道路、中部国際空港連絡道路で実施している自動運転の実証実験を公開した。高速道路で大型観光バス車両を用いた実証実験は全国初という。運転手の負担軽減や将来的な人手不足を見据え、特定条件下で運転手が不要な「レベル4」での走行を目指してデータを集める。

実証期間は11月17日〜12月5日。上りは中部国際空港(愛知県常滑市)から阿久比インターチェンジ(IC)まで、下りは阿久比パーキングエリア(PA)から中部国際空港までを、状況に応じて運転手が操作する「レベル2」で走行する。料金所も自動運転で通り、最高時速は80キロメートル。1日4往復走り、走行環境や定時性の確保などを検証する。

車両は三菱ふそうトラック・バスの「エアロエース」をベースとし、先進モビリティ(茨城県つくば市)の自動運転ソフトウエアを搭載した。実証に参画する名鉄バス(名古屋市)の瀧修一社長は「将来、高速バスの運転手不足はネックになる」と話す。自動運転の社会実装はバス路線の維持につながることが期待されている。

26日に試乗した愛知県の大村秀章知事は「通常の観光バスと遜色ない」と評価。2026年度以降は一般の乗客を乗せた実証も検討し、「27年度以降の実用化を目指したい」(大村知事)とした。

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