小倉城(北九州市小倉北区)

北九州市は27日、小倉城など4つの観光施設の利用料を引き上げると発表した。市民以外の料金を高く設定する二重価格を導入する。小倉城は現在の大人350円を市民400円、市民以外は500円とする。12月4日開会の12月定例議会に条例改正案を提出する。2026年4月1日の実施を目指す。

27日の記者会見で武内和久市長は「インバウンド(訪日外国人)に人気のある城の中で小倉城は特に価格水準が低い。物価上昇もあり、持続可能な料金体系で魅力向上に取り組んでいく」と説明した。小倉城の利用料引き上げは36年ぶり。二重料金について市民は市税により施設維持費を負担していると理解を求めた。

小倉城庭園や門司港レトロ展望室、九州鉄道記念館もそれぞれ現在大人300〜350円の料金を市民400円、市民以外500〜600円とする。市民料金で利用する際には窓口でマイナンバーカードや運転免許証などの提示を求める。

同市若松区を中心に運行する市営バスの運賃も引き上げる。普通運賃の引き上げ率は平均18.7%で、初乗り運賃は190円から240円に上がる。26年3月28日の実施を目指す。値上げは消費税増税時を除き14年ぶり。

長期的な利用者減少や燃料費などの高騰を受けて実質的な赤字に陥っており、値上げによって経営基盤を強化する。増収効果を年1億1000万円と見込む。すでに九州運輸局に認可を申請し、市の条例改正を経て値上げが決まる。

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