オーテックは設備保全でAIを使い対応を検討できるソフトを展示

愛知県は2日、県内に本社や製造・開発拠点を置く部品会社などが技術を売り込む展示会を開いた。48社が出展し、3日まで開催する。トヨタ自動車やグループ企業との取引拡大を目指し、工場など現場の生産効率化につながる技術や電動化をにらんだ次世代品をアピールする企業が目立った。

商談会はトヨタ本社にある「サプライヤーズセンター」(豊田市)で開催した。2024年10月に続き2回目で、出展社数は前回(47社)と同規模となる。前回は1400人以上が来場し、その後約150件が商談や受注などにつながったという。

会場ではデジタルトランスフォーメーション(DX)で生産現場を改善する技術を展示する企業がみられた。プレス部品を手掛けるオーテック(小牧市)は、保全現場での作業指示書を人工知能(AI)とのチャットで作れるソフトウエアを展示した。

エクセルや紙で保存されている各現場の故障データをAIに学習させ、設備保全での対処法提示や不調の原因予測などができるようにする。経営企画課の小川広佑課長は「情報を検索するスピードを上げ、作業に取りかかる時間を短縮する」と話す。

デンソー系の自動車用電装部品会社ジーエスエレテック(豊田市)は、テープなどで貼り付けられる非接触のセンサー装置を展示した。設備に後付け可能で、工場内で手を触れずに起動できるスイッチや、人の接近を検知する安全装置に使えるとみる。

電動化に対応できる技術を訴える展示もあった。協和工業(大府市)はステアリングの駆動部品で、アルミを使い重量を従来の3分の1程度にした新製品を展示した。金属の表面処理を手掛けるサーテックカリヤ(刈谷市)は、アルミや鉄など様々な金属の表面にメッキを加工する技術の耐久性をアピールした。

BUSINESS DAILY by NIKKEI

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