多目的電動台車を展示したスズキのブース(4日、東京都江東区)

東京都内で開催中のロボット見本市「2025国際ロボット展」で静岡県の企業が存在感を発揮している。スズキは多目的電動台車「MITRA(ミトラ)」を出展。ヤマハ発動機は狭いスペースでも使いやすいアーム型の協働ロボットなどをアピールした。

ミトラはスズキが電動車椅子事業で培ってきた技術や知見をベースに開発中の電動ユニットだ。パートナー企業と連携しながら、人工知能(AI)や自律走行機能などと組み合わせ、様々なロボットの足回りの役割を担うことを目指している。

足元で約60社がミトラの活用を検討しているという。ブースではリニア中央新幹線の設備検査ロボットや作物センシングロボットといった事例を紹介した。スズキの担当者は「非常にスピーディーに試作品を開発してもらえている」と手応えを語る。

ヤマハ発動機が展示した協働ロボット(4日、東京都江東区)

ヤマハ発の協働ロボットはより人間の腕に近いしなやかな動作を実現した点が特徴だ。狭小スペースへの潜り込みや障害物を避けた回り込みなどをできるようにした。このほか部品の組み立て工程で使うリニアコンベアモジュールの試作機も展示した。

ロボット展は6日まで。今回が26回目で、出展者数は約670社・団体に上る。静岡県からはロボット事業に力を入れる中小企業も出展している。

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