日本工作機械工業会(日工会)が9日発表した11月の工作機械受注額(速報値)は、前年同月比14%増の1362億円だった。プラスは5カ月連続。日工会は海外向けが全体の受注増を引っ張ったとして「全体的に決して悪くない数字だ」とコメントした。

海外向けは23%増の1047億円だった。ツガミは主力市場の中国で大型受注があり伸びた。芝浦機械も中国でデータセンター向けの超精密加工機やエネルギー関連向けの大型工作機械が増えた。オークマは北米でエネルギー関連や航空宇宙向けが伸びをけん引したとし、「不透明感はまだあるが、だいぶ回復してきた」(担当者)と話した。
国内向けは8%減の315億円だった。2025年の受注額で最低水準となった。牧野フライス製作所では半導体製造装置向けが金型と部品のいずれも伸びたが、農業機械向けが減った。オークマによると、船舶やガスタービンなど発電機向けが好調なものの、中小企業では様子見が続いているという。
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