三井ハイテックは最終減益に

三井ハイテックが11日発表した2025年2〜10月期の連結決算は、純利益が前年同期比21%減の74億円だった。自動車向けに使う駆動部品の「モーターコア」をはじめとした電機部品事業で、先行投資によるコスト増が重荷になった。電気自動車(EV)向けを中心に数量は伸びたものの補えなかった。

売上高は3%増の1629億円だった。モーターコアがEV向けに伸びた。半導体を接続する「リードフレーム」も中国の家電向けで伸びたほか、原材料の高騰を値上げで補った効果が出た。

営業利益は20%減の92億円。電機部品事業での先行投資が響いた。同社は北米を中心としたEV向けの需要増に対応するため、海外生産拠点で新たな生産ラインを整備していた。

26年1月期通期見通しは据え置いた。純利益は前期比43%減の70億円で、売上高は微増の2160億円を見込む。半導体の市況回復が想定より遅れており、リードフレームをはじめとした電子部品事業が伸び悩む。

26年1月期の設備投資額は5割増の385億円を見込む。うち8割をモーターコアなど電機部品向けが占める。例えばメキシコ中部のグアナファト州ではモーターコアの新工場を建設。現地の自動車メーカー向けにモーターコアを供給する。26年1月から本格的な量産を始める予定だ。

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