
ペプチドリームは15日、米バイオ企業のアルナイラムから薬の共同開発の進捗に伴うマイルストーン収入を得ると発表した。「RNA干渉(RNAi)」と呼ばれる技術を応用した薬の開発が進み、狙った臓器に薬を効率よく届けられることを動物で確認した。今後は人での開発に移る見通し。収入は2025年12月期に計上予定で、金額は非開示。
RNAi治療薬は体内のRNAの働きを投与した別のRNAで邪魔し、病気の原因となるたんぱく質が作られないようにする仕組み。アルナイラムはRNAi治療薬の開発に強みを持ち、世界で実用化した製品の大半を生み出している。ただ投与したRNAを肝臓以外の臓器に効率よく届けるのが難しく、治療できる病気の種類を広げにくかった。
ペプチドリームは体内の狙った部分にくっつくペプチドの創製技術に強みがある。アルナイラムの薬剤とペプチドを組み合わせると、薬剤が肝臓以外の臓器にも効率的に届くことを動物で確認した。具体的な臓器の種類は示していない。
2社は21年に共同開発の契約を締結した。ペプチドリームは開発の進捗に応じて最大22億ドル(約3400億円)を受け取るほか、製品化した場合は売上高に応じたロイヤルティー収入を得る権利をもつ。
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