実証を記念しアルピコHDの佐藤裕一社長㊥やエアロネクストの田路圭輔社長㊧、セイノーラストワンマイルの河合秀治社長が集まった(16日、長野県軽井沢町)

アルピコホールディングス(HD)とセイノーHDの子会社セイノーラストワンマイル(東京・中央)、物流ドローン(小型無人機)開発のエアロネクスト(東京・渋谷)は16日、長野県軽井沢町でドローンによる物資輸送の実証実験を始めた。アルピコHD傘下の食品スーパー「デリシア」のネットスーパーでの配送にドローンを活用し渋滞回避などを狙うほか、災害時の救援物資の輸送なども想定する。

「デリシア軽井沢店」から約5キロメートル離れた町内のキャンプ場まで11分かけて飛行、キャンプ場で使う想定の生鮮食品などを運んだ。福祉施設に食品などの支援物資を想定した荷物も運んだ。ドローンは自動で遠隔運航し、エアロネクストの子会社ネクストデリバリー(山梨県小菅村)が小菅村から運航を管理した。

内部に荷物を積むタイプのドローンで、秒速8メートルほどで飛行した(16日、長野県軽井沢町)

デリシアによると軽井沢町は夏などの観光シーズンに渋滞が起きやすく、ネットスーパーの配達に時間がかかる課題があるという。ドローン配送を実用化することで渋滞回避や「買い物難民」の解消につなげる狙いだ。ドローン飛行への住民理解などを得るべく、今後も軽井沢町などでの実証を重ねることを検討する。

アルピコHDとセイノーラストワンマイル、エアロネクストとネクストデリバリーの4社は1月末、ドローンなどのスマート物流を通した地域課題の解決に向けて業務提携した。9月末にはアルピコHDとエアロネクストが資本業務提携している。4社での業務提携後の具体的な事業は今回が初だ。

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