
早稲田大学発スタートアップのパワーダイヤモンドシステムズ(PDS、東京・新宿)は基板に人工ダイヤモンドを使う「ダイヤモンド半導体」を公開した。チップをパッケージング(封止)した上で、動作を確認できる評価システムと併せて展示するのは初めて。数百ボルトの電圧に耐えられる性能を持ち、電気自動車(EV)や通信衛星での採用を見込む。
17日に東京ビッグサイト(東京・江東)で開幕した半導体の国際展示会「セミコン・ジャパン2025」で公開した。19日まで展示する。今後は顧客候補とも連携し、30年代の実用化を目指す。
ダイヤモンド半導体は電力を制御するパワー半導体の一種。ダイヤモンドは耐久性や熱の伝えやすさなどに優れ「究極の半導体材料」と呼ばれる。現状はシリコンや炭化ケイ素(SiC)などを使う製品が主流となっている。電力効率が上がるとEVの走行距離を延ばせる。大電流に対応出来るようになれば、送電網など大電流が求められるインフラにも対応できる。
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