決算を説明する中日本高速の杉本博史経理課長(19日、名古屋市)

中日本高速道路(NEXCO中日本)が19日発表した2025年4〜9月期の連結決算は、営業利益が前年同期比10%減の196億円だった。トンネル補修などの管理費用がかさんだほか、4月に発生した自動料金収受システム(ETC)障害の影響を受け、費用10億円を高速道路機構に支払う道路資産の賃借料に加算する形で計上した。

機構に支払う賃借料は、事前に定めた料金収入の基準を超えると、収入増に比例して増額される仕組み。同社は一連の障害で利用料金の還元や請求取りやめといった措置をとった。影響を受けた車両は89万台と推定しており、その分の料金収入が計上されていない。

本来なら賃借料も比例して小さくなるが、障害がなかった場合に払うはずだった賃借料を加算すべきだと判断し、金額を10億円と算出した。

売上高に当たる営業収益は道路資産完成高が増加した影響で32%増の6353億円だった。純利益は1%増の162億円となった。東海環状自動車道の部分開通により交通量が増えた。

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