東レが開発したバイオ医薬品製造向けの分離膜

東レは19日、バイオ医薬品の製造工程で不純物を除去するのに使う分離膜を1月に発売したと発表した。他社の従来品と比べろ過性能を4倍以上にし、膜に有効成分が付着することによる損失を抑える。遺伝子治療薬向けでまず販売し、今後製品ラインアップを拡大する。

遺伝子治療薬の製造では、培養したあとに細胞を破砕しその中から治療薬の成分だけを取り出す。破砕することで細胞片など不純物が多くなるのが特徴で、コストを抑えるには効率良く治療薬成分だけを取り出す必要がある。

発売した分離膜のモジュールは2段階に分かれる。まず不織布を使った「前処理膜」で主に細胞片を除去する。その後ストロー状の中空糸膜を使った「清澄化膜」で、凝集したたんぱく質を除去し治療薬の成分だけを取り出す仕組みだ。不織布の構造や繊維の太さを工夫したり、中空糸膜を目詰まりしにくくしたりすることでろ過性能を高めた。

製薬企業や医薬品開発・製造受託(CDMO)企業など向けに販売する。26年9月末には製造工程で医薬品の品質・製造管理に関する基準(GMP)にも対応予定だ。バイオ医薬品向けの分離膜は東レとして初めてで、今後は抗体医薬やワクチンなど向けにも展開を検討する。

BUSINESS DAILY by NIKKEI

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