ホンダが米国で販売している燃料電池車(FCV)「CR-V e:FCEV」

ホンダは20日、米ゼネラル・モーターズ(GM)との燃料電池の共同生産を2026年中に終了すると発表した。GMの開発中止の方針を受け、米合弁会社での生産が終了する。両社の燃料電池の協業は2013年から長く続けてきたが区切りとなる。

米中西部ミシガン州に設立したGMとの合弁会社「フューエルセルシステムマニュファクチュアリング(FCSM)」は24年に稼働したばかりだった。GMは電気自動車(EV)などに経営資源を集中させるため、燃料電池の開発をやめると25年秋に決めていた。

合弁工場でつくる燃料電池をもとに、ホンダの米オハイオ州の工場で多目的スポーツ車(SUV)のFCV「CR-V e:FCEV」を24年から生産していた。在庫品を使える限り、当面は製造を続ける。

米ミシガン州にあるGM・ホンダの燃料電池の合弁会社は24年に立ち上げたばかりだった

GMとホンダが共同開発したFCVは、自宅やEV用の充電拠点で充電できる「プラグイン機能」を備えるのが特徴だった。不足する水素インフラを補う利便性を打ち出したが、販売が振るわなかった。

ホンダとGMは13年にFCVでの提携を発表した。燃料電池の生産工場を共同で立ち上げるなど連携を深めてきた。13年間にわたる連携はいったん解消に向かうことになる。

GMはトランプ米政権がEV購入の税額控除を廃止し販売が急減した影響で戦略の変更を余儀なくされていた。8日には25年10〜12月期にEVや中国事業の再編で71億ドル(約1.1兆円)の費用を計上すると発表していた。

燃料電池は水素を酸素と反応させて電気を得る。FCVは走行時に二酸化炭素(CO2)を出さないため、次世代車の一つとして期待されていた。ホンダは燃料電池やFCVからは撤退せず、今後は自前で研究開発をすることになる。

ホンダとGMの連携を巡っては、量販価格帯のEVの共同開発を23年に中止した。GMの自動運転タクシー事業から撤退に伴い、自動運転分野の協業も24年になくなった。残るGMとの具体的な協業は、一部のEV生産などにとどまる。

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