東京電力柏崎刈羽原発6号機が21日、14年ぶりに再稼働した。これまで「時期尚早だ」と訴えてきた新潟県長岡市の磯田達伸市長は22日の定例記者会見で「今まさに雪が降っているが、降積雪時の避難が本当に可能なのか。今まで(再稼働議論の中で)出てきた課題にできるだけ早く対応していくべきで、関係者には真剣に対策実施に向け努力してほしい」と促した。
東電は21日夜、核分裂反応を抑制する制御棒を原子炉から引き抜き、6号機を起動させた。一方で、17日には制御棒引き抜き試験で不具合が発生し、再稼働の日程が当初予定していた20日からずれ込んだ。また、22日には制御棒の引き抜き作業中に警報が鳴る不具合が発生し、東電は同日、原子炉停止を発表した。
磯田氏は17日の不具合について「再稼働準備中のトラブルに、私は非常に心配した」と表明。「国、県、自治体を含め関係者は停止状態よりもはるかにリスクが高まった状況にあることを認識し、事業者には安全な運転を心がけてほしい」と求めた。
同市は原発5~30キロ圏(UPZ)内に住民24万人を抱え、豪雪地帯でもあることから、特に冬場の複合災害時の避難は課題の一つとなっている。実際に再稼働された21日夜は県内各地で大雪に見舞われ、原発周辺を通る高速道路や国道が通行止めとなったため、再稼働の様子を取材していた報道陣が帰宅できない事態も発生した。
磯田氏は「再稼働議論の中で多くの県民、市民が心配する状況は特段改善されているわけではなく、その上リスクが高まる運転中という状況になった」との認識を示した。
一方で、原発が立地する柏崎市の桜井雅浩市長は22日、「ようやく、やっと、というのが実感だ。東京電力にはさまざまな意見、矛盾を抱えての再稼働であることを再認識してほしい。安全な再稼働のみが願いだ」とのコメントを発表した。【内藤陽】
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