
フジ・メディア・ホールディングス(HD、FMH)は3日、2026年3月期の連結営業損益が72億円の赤字(前期は182億円の黒字)となりそうだと発表した。赤字幅は従前予想から33億円縮小する。地上波の広告収入が想定より回復し、放送事業の収益性が改善する。1株当たりの年間配当も75円増配して125円とする。
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通期予想の上方修正は今期3回目となる。26年3月期は売上高で前期比4%増の5527億円、最終損益は225億円の黒字(同201億円の赤字)を見込むとした。傘下のフジテレビジョンでは1月に広告出稿が前年同月の93%まで戻り、放送収入も前回予想から40億円増の825億円まで回復する見通しとなった。
サンケイビル(東京・千代田)を中核とする不動産事業も好調に推移する。旺盛なインバウンド(訪日外国人)客需要を背景にホテルの稼働率は高水準で推移する。
26年3月期の年間配当も上方修正した。FMHは3日に同事業へ外部資本の受け入れを検討開始したことも発表しており、これにより財務余力が生じると判断した。27〜28年3月期の2年間には1株あたりの配当金を200円にする。

FMHが3日発表した2025年4〜12月期の連結純利益は前年同期比2%増の244億円だった。人権問題の影響で大企業の広告出稿が落ち込んだものの、投資有価証券売却益を計上したことが寄与して最終増益を確保した。
売上高は同5%減の3924億円、経常損益は286億円の赤字(前年同期は338億円の黒字)となった。不動産やデジタル事業は伸びたが、放送収入の大幅な落ち込みを補えなかった。傘下のフジテレビなどの業績が悪化した。CM出稿を見合わせる動きなどが系列局にも広がり、業績悪化に伴い持分法投資損益も縮小した。
フジテレビの売上高は36%減の1157億円、営業損益は311億円の赤字(同80億円の黒字)だった。25年12月でも広告出稿は前年同月の81%の水準にとどまり、放送収入が55%減と落ち込んだ。期中は番組制作費を16%減らし、動画配信などデジタル事業の成長もあったがカバーできなかった。
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