
滋賀県とKDDIは4日、包括的連携協定を結んだ。KDDIが提供する人流データを共同で分析し、県の観光振興や地域交通網の最適化に役立てる。KDDIの通信技術と人工知能(AI)ドローンを組み合わせ、災害時の物資輸送、橋梁をはじめとする老朽インフラストラクチャー点検などを巡る実証実験でも協力する。
大津市を訪れたKDDIの高橋誠会長が三日月大造知事と協定書に署名した。高橋氏は「滋賀県とは半年前から協議を重ね、平時か有事かを問わない安心安全、当社の人流データを活用した課題解決、未来人財の育成で協力すると決めた」と話した。三日月氏は「早ければ夏ごろ、具体的な取り組みを公表できるようにしたい」と応じた。
安心安全にはAIドローンを活用する。高橋氏によると、KDDIは全国1000カ所にドローンポート(発着基地)を設置する計画。このうち滋賀県には20カ所を置けば全県をカバーできる。当面は県と協議しながら数カ所を設け、平時はインフラ管理や子どもの見守りなどに使い、災害時は被害状況の確認で運用する。
KDDIは傘下の携帯電話ネットワークを通じ、人の動きに関する膨大なデータを蓄積する。これを県も購入しており、活用方法を同社と協議する。例えば観光客の立ち回り先を分析して施設の効果的な配置を考え、2027年に県がJRグループと連携する大型観光事業に備える。乗り合いタクシーのルート決定の最適化にも役立てる。
KDDIが同様な協定を結ぶのは石川県、徳島県に次いで3県目。分野にとらわれずに滋賀県が企業と包括的連携協定を締結するのはKDDIが37例目。県は26年度から5年間、策定中の滋賀地域交通計画に基づき、県内の交通網の整備を進める。さらに当面は「戦国」をテーマに観光客の誘致に力を入れる構えだ。
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