経済産業省は5日、自動車のサプライチェーン(供給網)内の取引で起こる業者への金型の無償保管強要や価格転嫁の拒否といった問題の解決について話し合う「自動車サプライチェーン取引適正化会議」を開催した。同省は今後、19年ぶりとなる実態調査などを実施する見込みで、具体的な課題の洗い出しを図る。
自動車業界内では近年、日産自動車や三菱ふそうトラック・バス、トヨタ自動車の子会社などに対する旧下請け法(現・中小受託取引適正化法、取適法)違反での勧告事例が続発している。日本自動車工業会(自工会)と日本自動車部品工業会が価格転嫁の推進で連携するなど、取引適正化が課題になっていることから会議が開かれた。会議には自工会なども参加し、浮かんだ問題を会員企業などにフィードバックし、解決につなげる狙いがある。
経産省は業界団体を通した実態調査のなかで、金型の取り扱いや保管費用、代金決定のトラブルのほか、ノウハウの流出といった具体的な問題事例について事件化しない前提で収集する。伊藤政道・自動車課長は「取適法違反はゼロにならないかもしれないが、業界が自主的に課題を見つけて改善する仕組みをうまく回していければ」と述べた。【渡辺暢】
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