
伊藤忠商事は5日、製紙原料のパルプを生産するフィンランドのメッツァファイバーに対する出資比率を25%から19.9%に引き下げ、持ち分法適用会社から外したと発表した。ロシアによるウクライナ侵略や中国経済低迷の影響で最終赤字が継続している。「資本関与の在り方について適正な水準を見直した」(伊藤忠)という。
伊藤忠は4日、英国にもつ完全子会社のIFLを通じて保有するメッツァファイバーの株式5.1%を、フィンランドのパルプ大手であるメッツァグループに売却した。売却額は非開示。メッツァグループによるメッツァファイバーへの出資比率は75%から80.1%に上昇した。

伊藤忠がメッツァファイバーから得る純利益は2025年3月期まで2年連続で最終赤字。25年4〜9月期も51億円の赤字だ。ロシアによるウクライナ侵略と同国への制裁を受け、フィンランドはロシア産の安価な原木の輸入を停止し、パルプ原料の原木価格が上昇。主要販売先の中国で需要が低迷し、販売量や価格が低下したことも響いた。
メッツァファイバーは現在、原木価格の低減をフィンランド政府に働きかけつつ、固定費削減に取り組んでいる。伊藤忠は12年、約4億7200万ユーロ(約500億円)を投じてメッツァファイバーの株式約25%を取得した。好調なときは100億〜200億円規模の純利益を獲得してきたが、パルプの国際価格の変動などで業績がぶれやすい。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。