
【ロンドン=南畑竜太】イタリア大手銀行のウニクレディトは9日、2025年12月期の純利益が前年比14%増の105億7900万ユーロだったと発表した。ユーロ圏の貸出金利低下による利息収入の減少で本業の利益は振るわなかったが、独コメルツ銀行などへの出資に伴う持ち分利益が貢献し最終増益を確保した。
純利息収入は137億3200万ユーロと4%減少した。貸出金残高の減少に加え、欧州中央銀行(ECB)の利下げに伴う貸出金利の低下で本拠を置くイタリアを中心に利息収入が減った。
運用にかかるヘッジコストやシステム統合などにかかる先行費用を約14億ユーロ計上した。投資助言や保険手数料などに伴う役務収入は増加したものの、営業利益は3%減の144億3300万ユーロだった。
同日の電話会議でアンドレア・オーセル最高経営責任者(CEO)は「主要な指標は期初時点のわれわれの予想を上回っており、トップライン収益の増加を加速させるという自信につながった」とコメントした。
利益を押し上げたのは同業他社への出資だ。投資損益は12億8400万ユーロの黒字(前年は2900万ユーロの赤字)となった。25年8月に26%まで保有比率を高めたドイツ大手のコメルツ銀行や、筆頭株主となっているギリシャのアルファ銀行への投資利益が貢献した。
ウニクレディトによるコメルツ銀行の買収については、ドイツ政府が反対の姿勢を示している。オーセルCEOは「適切な時期に、また条件が良ければ正しい形で合併が実現すると信じている」とコメントした。
同社は新たな中期経営計画を公表し、純利益を26年12月期に110億ユーロ、28年12月期に130億ユーロにする目標を掲げた。主要国でのシェア向上や高単価顧客への注力で、25年12月期に239億ユーロだった純収益を28年12月期に15%増の275億ユーロまで拡大させる計画だ。総還元性向を80%とし、3年間で300億ユーロの株主配当を行うことも表明した。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。