
高島屋は10日、金融事業分野に2026〜31年度の6年間で500億円投融資すると明らかにした。サプライチェーン(供給網)を担う取引先を支援するほか、新規事業開発に向けたM&A(合併・買収)も実施する。若者層など向けのクレジットカード発行も検討する。金融事業を百貨店、商業施設開発に次ぐ第3の柱と位置づけ、収益の拡大を急ぐ。
園田篤弘専務は同日開いた金融事業説明会で「金融サービスを百貨店の品ぞろえの一つとして提供することで、顧客の生涯価値の向上に貢献できる」と話した。
新規事業開発に向け、ファンド投資やM&Aに150億円投じる。例えば、投資家から資金を集め、取引先などの不動産や株式を取得して運用するアセットマネジメント(資産運用)事業への参入を目指す。25年には事業者向け金融業のクレイリッシュ(さいたま市)を傘下に収めている。
日本政策投資銀行系投資ファンドのマーキュリアホールディングスと組み、中小企業の販路拡大や事業承継の支援なども実施する。2年後をめどに数十億円規模のファンド設立を目指す。法人向けの投融資事業では中小の取引先向けの不動産担保融資などを拡大する。
クレジットカードや顧客の資産形成支援など既存の金融事業拡大に向けて100億円を投じる。若年層の取り込みに向けた新たなクレジットカードの発行も検討する。デジタル技術やキャッシュレス化に対応したものを想定しているとみられる。
高島屋は金融事業の営業利益を31年度に100億円と、25年度見通し比で85%引き上げる計画だ。園田専務は「クレジットカード事業を中心としたフローのビジネスに加えて、(投融資による)ストック型の事業収益を拡大する」と力を込めた。
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