主要ネット証券5社の2025年4〜12月期決算が12日、出そろった。合計の純利益は前年同期比22%増の778億円だった。金利上昇に伴い、顧客からの預かり資金の運用益が大きく伸びた。好調な株式相場をうけた信用取引の増加も収益の底上げにつながった。

5社のうち、SBI証券と楽天証券、松井証券の3社が増収・最終増益だった。SBIと楽天の純利益は4〜12月期でみると過去最高だった。売上高にあたる純営業収益は合計で3766億円と、16%増えた。

マネックス証券は証券口座乗っ取りを巡る補償対応の費用を吸収しきれず純利益は12%減った。三菱UFJ eスマート証券は取引量の増加に伴い責任準備金を積み増した影響で特別損失を計上し、47%の最終減益となった。

好調な決算を支えたのが金融収益だ。5社合計で33%増の1734億円だった。金融収益は顧客から一時的に預かった資金の運用益が多くを占める。主に信託銀行の定期預金などで運用するため、金利上昇によって直接的に利息収入が引き上がる。

楽天の楠雄治社長は顧客から一時的に預かる資金について「より高い金利の預金商品へこまめに組み替えたことが奏功した」と語る。

利用者が借り入れなどで手持ちの資金を増やして投資する信用取引も伸びた。25年夏以降の株高を受けSBIと楽天では25年12月末の信用取引残高が積み上がり過去最高の水準となった。米トランプ政権の関税政策による相場の不透明感から、取引の手控えが目立った25年4〜6月期から回復傾向にある。

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