
血液検査機器大手のシスメックスは12日、神戸市内で社長交代に関する記者会見を開いた。4月1日付で社長に昇格する松井石根取締役専務執行役員(65)と取締役に就く浅野薫社長(67)、家次恒会長兼グループ最高経営責任者(CEO、76)が出席した。主なやりとりは以下の通り。
浅野氏「医療ヘルスケア領域は現在、大きな転換点だ。医療ニーズの高度化やグローバル競争の激化など会社を取り巻く環境は複雑で不確実性が増している。さらなる成長に向けて2026年度から始まる3年間の新たな中期経営計画は極めて重要になる。私がこの中計を全うしようとすると70歳を超えてしまうので社長交代を考えた」
「足元は中国事業の悪化が業績に影響を与えている。中国事業を立て直すには、これまで中国を含むグローバル事業を担当してきた松井専務が適任と判断した。社長退任後は副会長にという話もあったがより身軽に動ける特別顧問として、神戸商工会議所をはじめとする公職で、少しでも神戸の発展に貢献したい」
――社長退任を決めた時期はいつですか。
浅野氏「ずっと思っていたが家次会長に申し出たのは1月中旬だ」
松井氏「1月末に(社長就任の)話を受けた」
――株価が下落しています。会社の問題点をどう考えていますか。
松井氏「『稼ぐ力』が弱っていると感じており、取り戻したい。中国は医療費の抑制を政府が推し進めている。地政学リスクも拡大している。一方で、市場は揺り戻しがある。(長期的には)ヘルスケアの需要は底堅い」
「次なる飛躍に向けて『拡散から極める』へ経営のかじを切る。(検体検査など体外診断を指す)IVD事業にもう一度重点を戻すべきだと考える」
――浅野氏は年齢を退任理由に挙げました。松井氏が社長を3年務めるとその年齢を超えます。
家次氏「(松井氏が社長を務める期間は)そのときどんな状況かによる。業績が良ければ続けてもらうし、厳しいなら別に考えなければならない」
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。