
関西を地盤とする鉄道大手7社の2025年10〜12月期の輸送実績が出そろい、全社が前年同期を上回った。大阪・関西万博が25年10月に閉幕したことで鉄道利用が落ち込むとの懸念もあったが、国内外からの観光需要を取り込んで堅調に推移している。「推し活」をテーマにしたイベントなどの企画が誘客につながった側面もある。
JR西日本は輸送客数と乗車距離をかけた「輸送人キロ」が前年同期から3.3%伸びた。特に山陽新幹線が6.4%伸びたほか、近畿圏の在来線も1.5%上向いた。私鉄5社(阪急電鉄、阪神電気鉄道、近畿日本鉄道、京阪電気鉄道、南海電気鉄道)と大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)も輸送人員がそれぞれプラスとなった。

阪神電鉄の輸送人員は4.4%増。プロ野球の阪神タイガースの好成績を受け、甲子園球場(兵庫県西宮市)を訪れる観客の利用も好調だった。
こうしたファン心理をとらえて観光需要を喚起しているのが近鉄グループホールディングスだ。傘下のテーマパーク、志摩スペイン村(三重県志摩市)で、人気ゲーム「アイドルマスター」やVチューバーとのコラボイベントを展開して来場者数を増やしており、鉄道利用にも好影響をもたらしている。
インバウンド(訪日外国人)の利用も堅調だが、日中対立で中国政府が訪日自粛を要請した25年11月中旬以降は関西国際空港に乗り入れる路線で乗客の伸びが鈍っている。
南海電鉄によると空港線(泉佐野―関西空港)の輸送人員は25年10〜11月に前年同期を10%以上上回っていたが、「11月中旬には伸び率が5%台、12月中旬には1%に落ち込み、25年1月以降ほぼ前年比で横ばい」になったという。
(田村修吾)
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