中部電力が浜岡原発(静岡県御前崎市)で想定される基準地震動のデータを不正に操作していた問題について、原子力規制委員会は25日の定例会合で、中部電本店(名古屋市)への立ち入り検査の結果、基準地震動の策定手順を定めた資料が社内に存在せず、策定過程を示す記録も確認できなかったと報告した。
規制委の山中伸介委員長は会合後の記者会見で「(基準地震動という)非常に大切なデータを、どのような計画や手順で決定したかの記録が無いと平気で言う会社のありように、極めて違和感がある」と苦言を呈した。
規制委によると、浜岡原発の運用ルールを定める保安規定では、原発の品質管理のために設計や開発の過程を事後的に検証することが定められている。ただ、基準地震動の扱いについては明示はされていなかった。中部電は規制委に「基準地震動の策定は事後的な検証の対象ではないと認識しており、策定の手順や記録は見当たらない」と説明しているという。
山中委員長は会見で、「原子力に携わるのにふさわしい人たちが運営していたのか」と指摘。杉山智之委員も会合で「審査担当者として言葉が出ない」と批判した。
規制委は立ち入り検査を1月と2月に計2度実施している。今後も社員への聞き取りなどで不正の実態解明を進める。【小川祐希】
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