旭化成は26日、重症感染症向けの医薬品を手がけるドイツのアイキュリス社を買収すると発表した。買収額は約7億8000万ユーロ(約1431億円)で、2026年4〜6月期中の買収完了を見込む。旭化成は重症感染症のほか免疫疾患、腎疾患、移植と各専門領域に特化してそれぞれ伸ばす戦略をとっており、医薬品事業全体の成長につなげる。

専門領域への特化に向け、腎疾患では24年に「IgA腎症」という難病の治療薬を手がけるスウェーデンの製薬会社カリディタスを約1700億円で買収した。足元では買収当時の想定を上回る勢いで北米での販売が伸びている。20年にも腎移植後に使われる免疫抑制剤を手がける米ベロキシスを約1400億円で買収している。

30年度に医薬品事業の売上高を3000億円(25年度は2000億円の見込み)とする目標の達成へ、旭化成は27年度までに3つ目となる大型のM&A(合併・買収)を目指すとしていた。化学メーカーでは膨らむ開発費用を背景に医薬事業を売却する動きもあるが、旭化成は希少疾患などに対象を絞って治験や営業にかかる費用を抑える方針だ。

旭化成は医薬品を含むヘルスケアと住宅、素材関連の計3領域を展開する。ヘルスケアでは自動体外式除細動器(AED)など医療機器も重点成長領域として積極投資する対象にしている。30年度にヘルスケアの営業利益を1500億円とする目標を掲げている。

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BUSINESS DAILY by NIKKEI

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