
米NASDAQ(ナスダック)市場に新規上場するソフトバンクグループ(SBG)傘下のスマートフォン決済大手PayPayは3日、米預託証券(ADR)の公開価格の仮条件を17〜20ドル(約2700〜3100円)に設定したと発表した。時価総額は最大で約134億ドル(約2兆円)となる見込みで、日本企業の米国上場では最大の規模となる。
価格は市場の動向を見ながら12日に決定する予定だ。2日(米国東部時間)から投資家向け説明会(ロードショー)も始めた。
PayPayは約5500万株の米国預託株式(ADS)を売却し、最大11億ドルを調達する計画だ。PayPayが3100万株を新規に発行し、SBG傘下のソフトバンク・ビジョン・ファンド2が2400万株を売り出す。売り出し後もSBGは最終的に議決権の9割を占める株を実質的に保有する。発行済み株式数は6億7000万株となる。
PayPayが米当局に提出した資料によると、米クレジットカード大手ビザや、いずれも政府系ファンドのカタール投資庁(QIA)、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ投資庁(ADIA)が公開価格で計2億2000万ドルまで購入する意向だという。

5500万株のADSのうち860万株は国内でも売り出す予定だ。傘下のPayPay証券が3〜7日に購入の申し込みを受け付ける。
PayPayは足元の利用者数が7200万人で、国内のスマホ決済市場におけるシェアの約7割を握る。従来は実店舗向けだったが、通販サイトなどオンラインでの利用も拡充しており、25年4〜12月期の連結EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)は、前年同期比83%増の791億円となった。

近年はスマホ決済以外の金融サービスも拡充している。25年にはPayPay証券やPayPay銀行を子会社化し連携を強めた。同年に暗号資産(仮想通貨)交換業者のバイナンスジャパンも持ち分法適用会社にし、PayPayを通じた仮想通貨の購入も可能にした。
海外向けの展開も拡大する。25年9月からは韓国でもPayPayを使えるようにした。26年2月にはビザと提携し、米国への進出を表明。米国でPayPay主導の新会社を設立し、近距離無線通信(NFC)とQRコード決済の双方に対応した新たな決済サービスの提供に向け準備を進めている。
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