中東情勢の影響で原油が高騰する中、香港でガソリン価格が歴史的な高値になり、市民に驚きが広がっている。香港メディアによると、安いガソリンを求めて隣接する中国広東省・深圳で給油する香港のドライバーも増え始めた。
香港の法定機関「消費者委員会」の調査によると、20日時点のレギュラーガソリン1リットルの店頭価格は31香港ドル(約620円)に達した。給油所での割引などを除いた単純計算では50リットルの給油で3万円を超す。
元々、香港ではガソリン税が高額であるほか給油所の運営コストに影響する地価が高いことなどから、ガソリン価格は世界最高の水準とされる。そこに米国によるイラン攻撃後の原油高騰が追い打ちをかけた。
香港紙・文匯報(電子版)は香港との境界そばに位置する深圳市の給油所に香港のドライバーが相次いで給油に訪れていると報じた。香港と広東省では当局に申請して二つのナンバーを取得するなどして、互いに乗り入れることが可能。
深圳でのガソリンの値段は香港の約3分の1といい、同紙は「深圳に用がなくても、ガソリンタンクの油がなくなれば給油に来ることもある」とのトラックドライバーの声を伝えた。
香港当局は中国本土との価格差に注目したガソリン密輸に神経をとがらせる。税関トップは11日、燃料タンクを改造して容量を増やした車を使って、中国本土から安いガソリンを大量に持ち込み闇給油所で販売する動きがあるとして、取り締まりを強化する考えを示した。【台北・林哲平】
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