
ファイントゥデイホールディングス(HD)傘下のファイントゥデイ(東京・港)は、主力の男性向け日用品ブランド「ウーノ」で初めてヘアケア商品を発売した。男性特有の洗髪習慣に着目して、シャンプーや頭皮ケアなど4つの機能を1本にまとめた。髪や頭皮に悩みを抱えがちな20〜40代男性を中心に需要を開拓する。
「オールインワンシャンプー」(480ミリリットル1650円)と「薬用スカルプエッセンス」(150ミリリットル1980円)を2月26日発売した。ドラッグストアなどで販売している。
オールインワンシャンプーはシャンプー、トリートメント、頭皮ケア、まとまりやすさの4つの機能を1本にまとめた。「ボリューム」と「スマート」の2種類をそろえ、前者は髪のハリや立ち上がりを重視し、後者はまとまりやすさをそれぞれ重視するニーズに対応する。髪と頭皮を同時にケアしながらスタイリングしやすい髪に整える。

「薬用スカルプエッセンス」は育毛などを促進する成分を配合した。抜け毛予防、フケ、かゆみ対策まで幅広くカバーする。
開発でこだわったのが、濃密で弾力のある「4Dバウンス泡」だ。泡のクッション性を高めることで、男性に多い「ガシガシ洗い」でも髪と頭皮に対する力を抑えつつ毛穴の皮脂まで汚れを落とせる設計にした。
ファイントゥデイの調査では、男性の約4人に1人が洗髪の際に強くこする洗い方をしていることが明らかになった。多くが頭皮や髪への悪影響を認識しながらも、対策をしている人は3割弱にとどまった。同社はこうした消費者の意識と行動のギャップが市場機会になると考えたという。
男性用ヘアケア・スタイリング剤の市場は拡大している。調査会社グローバルインフォメーションによると、2024年の市場規模は約346億ドル(約5.5兆円)に達し、32年には567億ドル(約9兆円)にまで成長する見込みだ。男性の美容意識や多機能・高付加価値品ニーズの高まりなどが背景にある。

ファイントゥデイはヘアケアブランド「ツバキ」や「ウーノ」などを手がける資生堂の日用品事業が21年に分離して設立された。1992年から販売しているウーノは「フォグバー」などのヘアスタイリング剤や「クリームパーフェクション」などスキンケアを軸に男性を中心に支持を広げてきた。ファイントゥデイHDは今年2月に米投資ファンドのベインキャピタルの傘下入りが決まっている。ヘアケア商品の本格投入は初めてで、顧客接点の強化を図る。
同社でウーノを担当する井村亮哉氏は「薄毛ケアなど髪に投資する男性の意識が高まっている。市場を活性化させる起点として新しい価値を提案したい」と語る。
国内ヘアケア市場では成分や機能性、ブランド世界観などの付加価値を訴求した1000〜2000円前後の高価格帯シフトが進む。「ボタニスト」を展開するI-neなど新興勢が存在感を高め、花王も参入した。主戦場が高価格帯へ移るなか、男性向け日用品市場をけん引してきた「ウーノ」が、その知見を生かして割って入れるかが注目される。(西山良太)
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