熟練者の動作を模倣学習したフィジカルAI(23日、東京都千代田区)

日立製作所は23日、人工知能(AI)でロボットや機械を動かす「フィジカルAI」を体験できる施設「フィジカルAI体験スタジオ」をJR東京駅近くのオフィスビルに4月開業すると発表した。日立の手掛ける技術を中心に実演を交えて紹介し、取引先の理解促進や協業につなげる。

取引先などからフィジカルAIについての問い合わせや導入に向けた相談が増えたことを受けて開設した。日立以外の技術も含めてフィジカルAIについて説明し、顧客企業の課題解決を協議する。

スタジオには自律学習ロボットや熟練作業者の手の動きを取得するためのセンサーグローブなどを展示する。来場者はロボットが部品を抜き出す作業や、写真を撮影するだけで設備の不備などを判別するAI技術などを体感できる。

展示物は主に日立が自社の工場や現場で導入して成果のあった技術が中心となる。スタジオの開設を主導した吉田順本部長は「肌感覚を持ってご説明できるのが日立の強みだ。お客様が次のステージに進むお手伝いをしたい」と話した。

作業を自律して継続学習し、作業の速度や正確性を高めるAI技術(23日、東京都千代田区)

スタジオの発表に合わせ、自ら動作を最適化するフィジカルAI技術も公開した。これまでは人の動きの模倣学習にとどまっていたが、現場で得られる動作データや作業ノウハウを継続して学習することで、作業の速度や正確性を高める。

例えばこれまで47秒かかっていた業務用エアコンのケーブル敷設作業は、3回の継続学習により10秒まで短縮できるという。今後AI体験スタジオに展示することも検討している。

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BUSINESS DAILY by NIKKEI

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