
ソニーグループ傘下のゲーム子会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は27日、4月2日から世界で家庭用ゲーム機「プレイステーション(PS)5」を値上げすると発表した。国内の標準モデルの希望小売価格は9万7980円と、23%上げる。
値上げ理由は明らかにしていないが、人工知能(AI)の普及で高騰する半導体メモリー関連のコスト増を価格に転嫁したとみられる。2025年に発売したディスクドライブがない日本語専用モデルは5万5千円で据え置く。
PS5の国内での値上げは24年9月以来4度目だ。ゲームディスクでも遊べる標準タイプの20年11月の発売当初の価格は5万4978円だった。今回の値上げで当初と比べて約4万3000円高くなる。
SIEは「世界経済を取り巻く状況が厳しさを増すなか、質の高いゲーム体験を提供し続けるために避けて通れない判断」とコメントした。ディスクドライブがない「デジタル・エディション」は8万9980円と23%引き上げる。24年に発売した上位機種「Pro(プロ)」は初の値上げで、13万7980円と15%引き上げる。

ゲーム機向けのメモリーについてソニーGの陶琳(タオ・リン)最高財務責任者(CFO)は2月、「26年の年末商戦向けは最低限の確保にめどが立ち、さらなる確保に取り組む」と説明していた。
ゲーム事業はソニーGの連結営業利益の3割強を稼ぐ重要事業だけに、メモリー価格高騰の影響が注目されていた。ゲーム機などの損益が悪化するとの懸念から、株価は下落傾向が続いていた。27日の終値は3209円と上場来高値をつけた25年11月13日から33%下落している。
ソニーGのゲーム事業はゲーム機本体の売り上げよりも、ゲームを遊ぶために加入するサブスクリプション(継続課金)サービスやストーリーが常に更新され続ける「ライブサービス」と呼ぶタイトル群から得られる収益が支えている。
本体の値上げによるコスト改善が期待できる一方、販売数が想定以上に落ち込めばこれらの課金サービス利用者の広がりを阻害しかねない。今後の販売動向は27年3月期以降の業績に影響を与える。
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