4-6月GDP 年率+1.0% 5期連続のプラス

作業服やスポーツウエアの販売などを手がけるチェーン店では、暑さ対策の衣類の売れ行きが好調だといいます。

チェーン店を展開する「ワークマン」では、例年よりも早い時期から暑さ対策の衣類の販売が伸び、ことし4月から6月までの決算は売り上げ・最終利益ともに過去最高となりました。

6月に企業に熱中症対策が義務づけられ、建設現場などでの需要が高まったことに加え、一般のレジャー用として購入する動きも広がったためだとしています。

売れ筋は、脇腹部分に小型のファンを取り付けたウエアや、電気を流すことで冷却される金属製のプレートがついたベストです。

暑さが本格化した7月以降も好調さを維持していて、新商品のベストは7月までに完売したということです。

この会社では、原材料コストの上昇分などを商品に転嫁する形で、去年秋以降、平均5%の値上げに踏み切りましたが、客1人当たりの購入点数は落ちていないということです。

常連客の30代の男性は「この夏は作業着用のTシャツや冷感ズボンを買いました。値上げはあまり気にしていません」と話していました。

土屋哲雄 専務取締役は「気温が30度くらいならよいが、35度とか40度近くになると健康にもよくないので、防衛策としての購入が増えているのではないか。地域差や二極化はあるが、賃上げの恩恵を受ける層は結構多くいて、全般的に消費マインドは高いと思っている」と話していました。

動物園 厳しい暑さ影響で客足が鈍る

厳しい暑さの影響で、埼玉県にある動物園では来場者数が伸び悩んでいるといいます。

埼玉県狭山市にある動物園は、以前は夏休みの時期は多くの家族連れなどでにぎわっていましたが、ここ数年は人出が減っているということです。

過去10年間の7月の平均の来場者数は9000人を上回っていましたが、猛暑が続いた去年は過去最低のおよそ5000人、ことしも去年よりは増えたものの、およそ6000人にとどまりました。

年間を通じた来場者数も減少傾向ですが、屋外のスペースが多いこともあり、夏場は厳しい暑さの影響で客足が鈍っているとみています。

動物園では、これまで午後に行っていた子どもたちに人気の乗馬体験を、ことしは比較的しのぎやすい午前中に実施するなどしていますが、対策には限界もあるといいます。

1歳の子どもと訪れた近くに住む30代の男性は「午前中だけなら大丈夫だろうと思って来たが、5分10分歩くと休まないといけないほど暑い。1時間ほど滞在したら帰ろうと思う」と話していました。

智光山公園こども動物園の西方則男 園長は「せっかくの夏休みなので多くの子どもたちに来てほしいが、この日ざしと暑さの中で来場を呼びかけるのも難しい。収入の面でも痛いです」と話していました。

ビアガーデンは“想定外” 暑さで日中の客足遠のく

横浜市にあるビアガーデンでは、厳しい暑さの影響で狙いどおりの集客につながっていないといいます。

横浜市にあるデパートでは、屋上でビアガーデンの営業を行っています。

今シーズンは、4月のオープン当初から連日満席になるなど客足が好調だったため、7月下旬から、それまで午後4時としていた平日の営業開始時間を正午へと早めました。夏休み中の社会人などの需要を取り込むねらいでした。

しかし、その後、連日のように厳しい暑さが続きました。

こうした中、平日の日中時間帯の客数は見込みを大きく下回り、600ある席のうち100席程度しか埋まらないことが多いということです。

夕方や夜間は多くの人が訪れることから、日中の暑さで客足が遠のいているとみています。

会社では、ビアガーデンの開催期間をことしは11月下旬まで1か月延長し、利用客を増やしたいとしています。

横浜高島屋の久保田美帆アシスタントマネジャーは「ここまでの暑さは想定しておらず、戦略を立てるのが難しい。猛暑日続きで集客は厳しいが、涼しくなってからは期待したい」と話していました。

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