
サントリーホールディングス(HD)会長を1日付で辞任した新浪剛史氏(66)は3日、東京都内で開かれた経済同友会の定例記者会見に代表幹事として臨み、「この度は私のことで皆様をお騒がせして申し訳ない。深く反省している」と述べた。自身が購入した違法成分を含む疑いのあるサプリメントを巡り、警察の捜査を受けていることについては「法を犯しておらず、潔白だ」と主張した。
同友会代表幹事としての活動は自粛し、当面は岩井睦雄筆頭副代表幹事(日本たばこ産業会長)が職務を代行する。進退の判断は「透明性が高い同友会(の仕組み)に身を委ねる」(新浪氏)としている。
新浪氏の処遇は、同友会の会員倫理審査会で理事、監査役らが話し合い、捜査の状況を見ながら月内をめどに結論を出す見通し。政府の経済財政諮問会議の民間議員も務めるが、新浪氏は「決めるのは政府だと考えているので、その判断に委ねたい」と述べた。
サントリーHDは2日、新浪氏から警察の捜査を受けたと説明があり1日付で辞任届を受理したと発表した。辞任について問われた新浪氏は「サントリーからは、国内での合法性に疑いを持たれるようなサプリを購入したことは不注意で役職に堪えないという認識を示された」と説明し、「会社の判断に従い、迷惑をかけないよう自ら判断した」と述べた。
新浪氏の説明では、自身の健康管理の指南を受けている米在住の知人女性からサプリの購入を勧められたという。現地で市販されており、「適法な商品と認識して(4月に)購入した」と振り返った。商品は知人経由で送られたが途中で廃棄されたとみられ、新浪氏は国内で所持も使用もしていないと強調した。【加藤美穂子、成澤隼人】
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