人工知能(AI)を活用した高機能たんぱく質の研究開発を手掛けるレボルカ(仙台市)は9日、抗体を強化する新サービスをリリースしたと発表した。7月から国内利用者向けにトライアルとして提供していたものを海外向けにも拡大する。同社独自のAIを組み合わせた進化分子工学技術を国内外の研究者に広く体験してもらう。

新サービス「RevoAb(レボアブ)」は、たんぱく質の一種である抗体の発現量や安定性の改善が見込める配列を原則2週間以内に複数提案する。申し込みから結果の納品は同社のウェブサイトで完結する。バイオ医薬品の開発や、抗体を用いる研究実験に活用できる。

レボルカは2021年設立の東北大発ベンチャー。AIによる機械学習を活用し、少ないデータを基に目的のたんぱく質を開発する技術を持つ。同社の担当者は「レボアブをきっかけにレボルカの技術に興味を持ってもらえれば」と話した。

たんぱく質は20種類のアミノ酸の膨大な配列パターンとそれらが重なる複雑な立体構造でできている。目的の機能をもつたんぱく質を開発するには多大な時間と労力を要することが課題とされてきた。

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