記者会見する栃木ブレックスの藤本社長㊧

バスケットボールBリーグ「宇都宮ブレックス」の運営会社、栃木ブレックス(宇都宮市)が11日発表した2025年6月期決算は売上高、税引き利益ともに過去最高となった。24〜25年シーズンで優勝し、チャンピオンズリーグ・アジアも初制覇して、チケット収入や賞金・配分金が増えた。Bリーグでは珍しい常設のグッズ店を設置する。

売上高は前の期比32%増の31億円、税引き利益が79%増の1億2000万円だった。レギュラーシーズンの平均入場者数が2%増の4838人と堅調で、チームの人気を背景にチケットの単価や有料販売率が上昇。収入の3本柱であるチケット、スポンサー、グッズがいずれも大幅に増え、人件費などのコスト増を吸収した。

Bリーグの地区優勝とリーグ優勝で賞金計6000万円を獲得したほか、動画配信プラットフォームの視聴数の多寡などで割り振られるリーグからの配分金も増えた。チャンピオンズリーグ・アジアの優勝賞金なども得て「その他」収入が3億4800万円と2倍以上に膨らんだ。

26年6月期の予想は非公表だが、前期はほぼ全試合満席の状態で入場者数やチケット収入は頭打ちだ。手狭なホーム施設「宇都宮市体育館(ブレックスアリーナ宇都宮)」を改修しつつ、新アリーナ建設に向け宇都宮市などと協議している。藤本光正社長は記者会見で「建設費が高騰し資金面やスキームを固めるところで苦労している。早期実現の方向性は変わらない」と話した。

グッズ収入を増やすため、27日に宇都宮市内のショッピングセンター内に常設の公式グッズ店「BREX SHOP FKD宇都宮店」を開設する。動画配信でバーチャル広告を出せるスポンサー枠などに空きがあるため、グッズやスポンサー収入をさらに伸ばすことで今期も増収増益を目指す。

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