
【NQNニューヨーク=森川サリー】19日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸し、前日比172ドル85セント高の4万6315ドル27セント(速報値)で終え、前日に続き最高値を更新した。米連邦準備理事会(FRB)が利下げを続けることで、米経済を支えるとの見方が引き続き買いを促した。米中首脳が電話協議し、両国間の課題について対話を続ける姿勢を示したことも追い風となった。
FRBは17日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で、0.25%の利下げを決めた。年内の残り2回の会合でそれぞれ0.25%の利下げをするとの見方が広がっている。FRB理事に就任したミラン米大統領経済諮問委員会(CEA)委員長は19日の米CNBC番組で、「関税による目立ったインフレの兆候がみられない」と強調。今回の会合で0.5%の利下げを求めたことの正当性を主張した。
トランプ米大統領と中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は19日、電話協議した。米政府高官は電話協議後、CNBCに対し中国発の動画配信アプリ「TikTok(ティックトック)」の米国事業売却の問題について最終的な合意には至らなかったと語ったものの、合意に向けた大きな進展は得られたとした。
トランプ大統領は電話協議後、自身のSNSで10月末に韓国で開催される国際会議で習氏と会談する予定だと明らかにした。市場では「両国の対話が今後も継続すると受け止められ、安心材料となった」(ケース・キャピタル・アドバイザーズのケニー・ポルカリ氏)との声があった。
ダウ平均の構成銘柄ではアムジェンやアップル、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が上げた。スリーエムとビザも高かった。半面、シェブロンやナイキは売られた。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は続伸し、前日比160.751ポイント高の2万2631.476(速報値)で終え、18日に続いて最高値を更新した。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数も続伸し、2日続けて最高値を更新した。
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