
【NQNニューヨーク=稲場三奈】22日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続伸し、前週末比66ドル27セント高の4万6381ドル54セント(速報値)で終えた。前週末に続き最高値を更新した。個別の材料があったアップルやエヌビディアが上昇し、ハイテク株を中心に米株相場をけん引した。半面、前週末にも主要な株価指数がそろって最高値を更新した後で、主力株に持ち高調整の売りが出て上値を抑えた。
アップルは一時4.5%高と2024年12月下旬以来の高値を付けた。終値は4.3%高だった。ウェドブッシュ証券の著名アナリスト、ダニエル・アイブス氏が新型の「iPhone17」の販売に前向きな見方を示し、目標株価を引き上げたことが好感された。
エヌビディアは4.4%上昇する場面があり、終値は4.0%高だった。オープンAIに最大1000億ドルを投資し、エヌビディアのシステムを活用する人工知能(AI)向けのデータセンターを展開すると22日に発表。AI分野における優位性を保つとの期待から買いが入り、ほかの半導体関連株にも買いが波及した。
ダウ平均は安く始まり、一時は280ドルほど下落した。トランプ米大統領は19日、企業が高度な外国人技術者の受け入れに使う就労ビザ(査証)「H1B」に年10万ドルの手数料を課す大統領令に署名した。外国人技術者を多く抱えるハイテク企業の打撃となるほか、米国の技術における優位性が揺らぎかねないとの見方が広がった。
その他のダウ平均の構成銘柄では、IBMやユナイテッドヘルス・グループ、セールスフォースが高かった。一方、アマゾン・ドット・コムやボーイング、マイクロソフトは売られた。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は3日続伸し、前週末比157.500ポイント高の2万2788.976(速報値)で終えた。3営業日連続で過去最高値を更新した。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数も3日続伸して終え、前週末に続き最高値を更新した。
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