米国産トウモロコシの輸出は2年連続で過去最高となる見通しだ=AP

トランプ大統領が推し進める米国の関税政策が、アジアでのモノの流れやビジネスの潮流を変え始めています。日本経済新聞社の英字媒体「Nikkei Asia」で10月に最も読者の関心を集めたのは、米国産トウモロコシの輸出が2年連続で過去最高になるという見通しを伝えた記事でした。

東南アジアや韓国が米国産トウモロコシの輸入を増やしています。中国が米国への報復措置で大豆輸入を絞ったことで米国の農家がトウモロコシにシフト。米国産の価格が下がり輸出競争力が高まりました。市場関係者によると飼料向け穀物をトウモロコシに切り替える動きが出ているといいます。

■この記事の全文(英文)はNikkei Asiaでお読みいただけます US corn exports seen at record high after shift from China-bound soybeans

日本貿易会の安永竜夫会長(三井物産会長)はNikkei Asiaのインタビューで「日本の商社がアジア企業のグローバル化を助けられる」と訴えました。日本の5大商社は貿易だけでなく事業投資にも力をいれています。トランプ関税でビジネス環境の不透明感が増すなか、安永会長は商社の役割はアジア企業への投資を通じて共に事業を成長させ、世界展開を助けることだと話しました。

■この記事の全文(英文)はNikkei Asiaでお読みいただけます Japan's trading houses to Asia: We'll help you grow in era of Trump turmoil

一方中国は、自国内の半導体サプライチェーンの構築を進めています。シリコンウエハーでも、中国勢は市場価格の半値で提供できるところまで成長しました。先端半導体の分野では他国のメーカーに及びませんが、政府の後押しもあり強力なプレーヤーになる可能性があります。

■この記事の全文(英文)はNikkei Asiaでお読みいただけます In silicon wafers, China's emerging local stars rattle global giants
映画「ルール・オブ・リビング」に出演するグレッグ・デール氏㊧=竹内浩務氏提供

ライフ&アーツ 映像作品が伝える東京の魅力

米国出身、日本在住のグレッグ・デール氏が監督・脚本・主演し、9月19日から公開された映画「ルール・オブ・リビング」は東京が舞台。構想から20年を経て実現した同作品は複数の国際映画祭で受賞しました。俳優や制作クルーへの取材を通じ、外国人の映像作家の興味を引き付ける東京の魅力、改善が進む制作環境などについてつづっています。

米アカデミー賞を受賞した韓国映画「パラサイト 半地下の家族」の世界的ヒットなどで欧米でも字幕付きの映画観賞が受け入れられ、東京での撮影需要の高まりにつながっているとも伝えています。ジャーナリストの庄司かおり氏の寄稿です。

■この記事の全文(英文)はNikkei Asiaでお読みいただけます The film 'Rules of Living' has plenty to say about life in Tokyo

国・地域別トップアクセス

@シンガポール 映画館の閉鎖相次ぐ

シンガポールで映画ファンに親しまれたミニシアターや大手シネコンが相次ぎ閉鎖しました。国土が狭くお出かけスポットが限られるシンガポールではかつて映画観賞は国民的な趣味だったそうです。ただ、動画配信サービスの普及に伴い、新型コロナウイルス禍後の映画館の集客は戻らないまま。記事では「すぐに見たい作品は映画館に行くが、普通の作品は家で見る」という20歳の大学生のコメントを紹介しています。

■この記事の全文(英文)はNikkei Asiaでお読みいただけます Singapore movie theaters go out of business as national pastime falters

@韓国 政府、高学歴ニート増加に対策

「韓国で高学歴ニートが増加」というショッキングな見出しの記事が広く読まれました。15〜29歳で100人中5人がニート状態といわれ、大卒以上の比率は全体の38%に達しています。記事は雇用労働相へのインタビューを通じて、デジタル化の進展に伴う雇用不足が一因と明かし、未就職青年を探し出して就職支援を行う韓国政府の取り組みを紹介しています。シンガポール、マレーシア、オーストラリアでも読まれ、ニート問題が共通の課題であることをうかがわせます。

■この記事の全文(英文)はNikkei Asiaでお読みいただけます South Korea grapples with growing number of idle young adults

@ベトナム 最高指導者が北朝鮮訪問

ベトナム最高指導者のトー・ラム共産党書記長が、朝鮮労働党創立80周年記念式典に出席するため18年ぶりに北朝鮮を訪問しました。ベトナムは欧米とも友好的な関係を築いているため、北朝鮮との橋渡しの役割も求められそうです。2019年にハノイで行われた金正恩(キム・ジョンウン)総書記とトランプ米大統領の会談を仕切った実績もあります。ベトナムへの最大の投資国の一つである韓国もラム氏の訪朝に注目したことなど「5つのポイント」を解説しました。

■この記事の全文(英文)はNikkei Asiaでお読みいただけます North Korea's and Vietnam's communist bosses meet: 5 things to know

お知らせ 2026年のアジアを予測「Nikkei Asia Live」


日本経済新聞社は13日午前11時から、2026年のアジアの展望をテーマにしたウェビナー「Nikkei Asia Live: Our editors' predictions for 2026」を開催します。
米国の関税政策からタイとカンボジアの国境紛争まで、2025年のアジアは多くの課題に直面しました。2026年も激動の年になることが予想されます。人工知能技術の動向、タイやミャンマーの選挙の見通しやマーケットの行方について、Nikkei Asiaの編集長やデスク、記者が議論します。
ウェビナーは英語で進行します。視聴にはNikkei Asiaの有料購読が必要です。詳しくは以下のページをご覧ください。https://s.nikkei.com/47ixbrF

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