
【NQNニューヨーク=稲場三奈】25日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸し、15時現在は前日比619ドル60セント高の4万7067ドル87セントで推移している。同日発表の米指標を受け、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測が引き続き追い風となっている。
25日朝発表の9月の米小売売上高は前月比0.2%増と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(0.3%増)を下回った。9月の米卸売物価指数(PPI)は食品とエネルギーを除くコアが前月比0.1%上昇と、市場予想(0.2%上昇)に届かなかった。
11月の米消費者信頼感指数は88.7と7カ月ぶりの低水準となり、市場予想(93.2)を下回った。FRBが12月に利下げするとの観測を支え、株買いを誘っている。
米ブルームバーグ通信は25日、FRBの次期議長候補として米国家経済会議(NEC)のハセット委員長が有力だと報じた。ベッセント米財務長官は同日の米CNBCの番組で「トランプ大統領がクリスマス前に(FRB議長候補を)発表する確率は非常に高い」と述べた。FRBが米政権の意向をくんだ利下げ路線を取るとの思惑も相場の支えとなっている。
個別では、ホーム・デポやメルク、ナイキが高い。セールスフォースやウォルマートも買われている。半面、シェブロンやIBMは下げている。
エヌビディアも安い。米ネットメディアのジ・インフォメーションは24日、メタプラットフォームズがグーグルの開発する人工知能(AI)半導体を自社データセンターで使う検討をしていると報じた。AI半導体の競争激化への懸念から、一時7%ほど下げた。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は3日続伸している。
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