
【ワシントン=共同】国際サッカー連盟(FIFA)は5日、平和や団結に向けて行動した個人の功績を表彰するため今年創設した「FIFA平和賞」をトランプ米大統領に授与した。パレスチナ自治区ガザの和平合意仲介などを評価。スポーツの国際団体がこうした賞を設けるのは珍しく、米メディアによるとFIFAのインファンティノ会長がほぼ独断で決めた。
FIFAは2026年6月開幕のワールドカップ(W杯)北中米3カ国大会の円滑な運営に向け、米国との協力強化が不可欠だが、ノーベル平和賞を渇望するトランプ氏への露骨なすり寄りだとして「やり過ぎ」との批判も出そうだ。
トランプ氏はワシントンで開かれたW杯の組み合わせ抽選会に出席し、インファンティノ氏が授与を発表した。
インファンティノ氏はトランプ氏が世界中で平和を追求しているとし「我々が求める指導者の在り方」を体現していると持ち上げた。トランプ氏は「人生の大きな栄誉の一つ」と応じ、W杯は「これまで世界が見たことのないような大会になるだろう」と話した。
今年1月のトランプ氏の2期目就任以降、両氏は急接近。インファンティノ氏はホワイトハウスや南部フロリダ州にあるトランプ氏の邸宅を頻繁に訪問しているほか、FIFAはニューヨークのトランプタワーに事務所を開設した。
トランプ氏は厳格な移民政策を掲げ、W杯に出場するイランとハイチからの入国を制限。共催するカナダやメキシコとの関係も関税政策や国境対策などを巡ってぎくしゃくしており、大会運営には混乱も予想される。
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