
【ワシントン=共同】米CNNテレビは5日、トランプ大統領が米国への違法薬物密輸に関与する犯罪組織を標的として、南米ベネズエラ領での軍事攻撃を検討していると報じた。反米左翼マドゥロ大統領の弱体化を図る狙いもある。関係者の話だとしている。攻撃に踏み切れば、ベネズエラが報復して軍事衝突に発展する恐れがある。
CNNによると、巡航ミサイル「トマホーク」を搭載した艦艇のほか、潜水艦や軍用機、4千人以上の米兵がベネズエラ付近で態勢を整えている。カリブ海の米自治領プエルトリコにもステルス戦闘機F35が10機向かいつつある。
トランプ政権は2日に米軍がベネズエラの麻薬運搬船をカリブ海で攻撃し、11人を殺害したと発表。国防総省によると、4日にはベネズエラ軍機2機が公海上で米海軍艦艇に接近しており、緊張が高まっている。
トランプ氏は5日、ホワイトハウスで記者団に、ベネズエラの体制転換を目指しているかどうかを問われ、政権で「議論はしていない」と述べた。昨年のベネズエラ大統領選で不正疑惑があったことに触れ、マドゥロ氏の正統性に疑問を呈した。
CNNは複数の関係者の話として、2日の麻薬運搬船攻撃は違法薬物の密輸の根絶を図るとともに、潜在的にマドゥロ氏を権力の座から追い落とす取り組みの始まりに過ぎないと報じた。
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