どうか猫を手放さないで...(写真はイメージです) Anna Bbelianska-Unsplash

<ラスベガスにある保護施設前で、キャリーに入れて置き去りにされた猫が見つかった。添えられていた手紙を読んでスタッフは心を痛め、ネットでは憤りの声が噴出している>

保護施設職員のキンバリー・ウェイドさんは本誌の取材に対し、スコティッシュフォールド種のこの猫は、10月28日に同施設にやってきたと語った。同施設のインスタグラム(@homewardboundcats)によると、午前5時半ごろ、ボランティアが猫を発見。キャリーの中には毛布とフード、現金60ドルが入っていて、こんな手紙が添えられていた。

【写真】猫を捨てた飼い主の言い訳...置き手紙の内容に憤り噴出

「いい猫です。私たちは転居しなければなりません。この子は3000ドルもしたんです!どうかいい家族にあげて下さい。予防接種は毎年全部していて、去勢済みです。ほかの猫とはあまり仲良くできません。慢性的な尿路感染症(UTI)があります」

保護施設はその境遇に心を痛め、捨てられた猫のボボを預かることにした。すぐにスタッフの膝の上に飛び乗ってきたボボは元気そうな様子で、スコティッシュフォールド特有の折れ耳と明るい青い目が印象的。里親が見つかるまでに、それほど時間はかからなかった。

ウェイドさんによると、ネットで見つけた家族が一目で気に入って、11月2日にボボを引き取ったという。

「短い滞在で済んでこれほど嬉しいことはない」とウェイドさんは言う。「とても献身的な素晴らしい家族で、この子を幸せにしたいとワクワクしていた。最終的に決めたのは2人の男の子で、たくさんの施設でたくさんの猫を訪ねた末に、ボボこそ自分たちが探していた子だと言ってくれた」

新しい飼い主からの報告によると、ボボは新しい家に落ち着きつつある。まだ時々隠れることがあるものの、だんだん安心して甘えるようになり、ゴロゴロが増えているという。

残念ながら、飼い主に捨てられる猫は後を絶たない。ボボを保護した施設もその1週間前に数匹、前日には2匹を受け入れていた。

保護団体のまとめによると、2025年上半期にアメリカ全土の保護施設や団体が受け入れた猫は約140万匹に上る。前年同期に比べれば3%減ったものの、受け入れパターンは変わっていない。全体の59%は迷い猫で、飼い主が手放した猫は31%に増加した。

動物保護施設は依然として、特に子猫シーズン(早春から秋にかけて)はスペースもリソースも不足状態が続いている。

「どうか生活が苦しくなったら、猫を手放さないで助けを求めてください。猫たちは自分で自分を守ることができません」と保護施設はインスタグラムの投稿で訴えている。

ユーザーからはボボが捨てられたことを憤る声が噴出した。「いいね」は11月6日までに9550件を超え、400件のコメントが集まっている。

「飼い主なのになんでこんなことができるのか分からない。可愛いボボ」

「ボボのことや捨てられた子たちのことを思うと心が張り裂けそう」

「引っ越すから捨てるなんて信じられない。自分は5回も引っ越した。1度は国を越えて。それでも猫は絶対捨てなかった」

投稿にはそんなコメントが書き込まれている。


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