茨城県日立市のかみね動物園は27日、クロサイのメトロ(オス)が22日未明に死んだと発表した。死因は老衰で、35歳だった。同園は29日から12月14日までサイ舎付近に献花台を設けるほか、12月6日午後1時からお別れ会を開く。
メトロは1990年11月、米国・マイアミのメトロ動物園で生まれた。93年8月、かみね動物園に迎えられると、のんびり屋で優しい性格は来園者に愛された。同園では、パートナーのマキとの間に5頭の子をもうけた。マキは2019年2月に28歳で死んだ。
加齢とともに足腰が弱っていたメトロは、10月末ごろから自力で立ち上がることが難しくなった。1トンほどの体で横たわったままだと衰弱するため、職員らが補助器具で引き上げてリハビリを続けていたが、11月22日に死んでいるのが確認された。
これで同園のクロサイは、メトロとマキの末っ子であるサニー(メス、16歳)と、サニーのパートナー候補・フー(オス、6歳)の2頭となった。
メトロの亡きがらは一部が研究材料として国立環境研究所(茨城県つくば市)へ送られるほか、骨は骨格標本として東大総合研究博物館(東京都文京区)で保管される予定。【田内隆弘】
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