人が最期に望むのは静かな日常、愛する人々と過ごす時間なのだろう PEOPLEIMAGES/SHUTTERSTOCK
<人生にはまだ時間がある──。多くの人がそう信じて日々をやり過ごしている。しかし、生死の境界に立ち会い続けてきた脳外科医は、その考えがいかに危ういかを知っている。ロサンゼルスで15年近く執刀を続けてきたアンドルー・ブランズウィック医師が、数え切れない別れの瞬間から学んだ「後悔しない人生」の条件とは何か>
▼目次
脳外科医が学んだ「後悔しない人生」の7つの教訓
時間切れで人生を終える人があまりに多い。それがロサンゼルスの脳外科医アンドルー・ブランズウィック(45)の実感だ。
命を救うために執刀しても、残念な結果に終わることは少なくない。そんな日々を15年近くも過ごし、今やベテランの域に達した彼が得たのは、人生を見る新たな視点だ。「明日まで生きていられるか分からない患者にずっと接してきた」とブランズウィックは言う。「それで、時間の使い方や本当に大切なものに対する見方が変わった」
そんな彼がインスタグラムで発信する死生観に、いま静かな共感が集まっている。去る11月7日には「脳外科医が勧める人生を無駄にしないためのチェックリスト」を投稿し、4万9000件を超える「いいね!」を獲得。あのパリス・ヒルトンからも絵文字のコメントが付いている。
その投稿では、「たいていの人は自分の人生を生きようとせず、ただ先延ばしにしている」という一文から始まり、人の生死を分かつ手術の臨床経験から学んだ7つの教訓を提示している。

この投稿で彼が伝えようとしたのは、もう人生を夢遊病者のように過ごすのはやめようというメッセージだ。
「みんな、時間はもっとあると信じている。だから大切なことを先延ばしにし、時の流れに身を任せ、大して重要でないものにこだわっているが、最期になって気付くんだ」とブランズウィックは言う。「私たちが普段気にしていることの大半はどうでもいいこと。そして本当に大切なことは見過ごされている」
脳外科医が学んだ「後悔しない人生」の7つの教訓
彼の見解は、生死を分ける医療の現場に根差し、人生で最もつらい日々を過ごす家族と交わした何百もの会話を通じて築かれてきた。
「偉そうに生き方を説くつもりはない」と彼は言う。「ただ私の経験に基づいて、精いっぱいに生きないと人生は無駄になると言いたいだけだ」
人が最期の瞬間にすがるのは、人生の節目のイベントやSNSで脚光を浴びることではなく、ささやかで静かな日常の断片だとブランズウィックは思う。「人が欲しがるのはもっと平凡な、ただ愛する人たちと過ごす日々だ」
こうした省察を基にまとめられたのが、以下の7つのチェックリストだ。
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【note限定公開記事】生死の現場で脳外科医が学んだ「後悔しない人生」の7つの教訓
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