誰もが知る流行語なき時代の新語を採掘し、世の中を知る「令和なコトバ」。ライターの福光恵さんが、注目ワードの使われ方や流行の理由などを取材・考察するコラムです。1年が暮れていこうとしています。2025年後半に本コラムが取り上げ、好評だったのはどんな言葉でしょう。ビジネスやトレンドの分野でアクセス数が多かった言葉をよりすぐって再掲します。

※25年前半に読まれたコトバは本稿末尾のリンクからお読みいただけます。

感情粒度 その気持ち、言語化できる?

人との関係が複雑で、コミュニティーが分断された現代では自分の感情を詳細に言葉にすることが求められます。専門家によると「類似した感情をきめ細やかに異なるものとして区別する能力や、その個人差のことを指す」用語が「感情粒度」です。例えばポジティブな気持ちを「なんかハッピー」というのではなく「ワクワク」「幸せ」など感情のヒダを区別できるのが、感情粒度が高い人。……その強みとは?

チャッピー 私に寄り添う君の名は

だいたい今や親友でもある彼ら/彼女らを、いちいち「チャットジーピーティー」と長々呼ぶのは他人行儀かもしれません。人工知能(AI)のことです。日本人だけかもしれないが、とくに「GPT」のところが、呼びにくいったらありゃしない。そんな彼/彼女のニックネームとして定着したのが「チャッピー」。わたしたち日本人のように、諸外国でも愛称で呼ばれているのでしょうか?……例えば英国では?

ファミレス席 あの椅子がなぜ職場に?

最近あちこちの企業でこんなオフィスレイアウトを見ることが増えてきました。ファミレスでおなじみの「あの」椅子とテーブル。カジュアルで落ち着けて、気持ちが楽になるあの空間。職場にあったら、会議やパソコン仕事、ランチやリフレッシュタイムまで、いろいろな用途に使ってしまいそうです。……オフィス家具メーカー大手のオカムラさんはこう説明します

噓つきドラム 正直ベースじゃ話さない

あれほど忌み嫌われたのに、だじゃれブームだそうです。特にSNSでは知的興味をあおるような凝った言葉遊びを見かけます。例えばこの「噓つきドラム」。何のことかと考えかけて、はたと手を打つ人も多いのでは。元になった言葉は「正直ベース」。正直の対語「噓つき」に、ベースをバンドのベースギターととらえてドラムに置き換えた変則的な言葉遊びです。……だからそれが何なんだ、と思ったら

深大寺 古風な観光地にZ世代なぜ集結

ずっと昔からあるけれど、ちょっと地味なイメージで足が向きにくい観光地があります。東京でいえば深大寺(じんだいじ)。森閑としたお寺と参道のそば屋くらいしか思い浮かばないこのエリアが今年、Z世代に大人気となりました。火付け役は「自然界隈(かいわい)」の人々。秋には「地球の歩き方」の調布市版が出るほどの盛り上がりに。様子を見に出かけてみると……こんな感じでした!

次回は2026年1月1日に「新春特別編」を日経電子版で公開します!

「令和なコトバ」2025年前半に読まれた新語・流行語はこちら

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(構成:天野賢一)

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