夜の7時すぎ、園児たちはトランプ遊びに興じていた=福岡市博多区で2026年1月16日午後7時29分、金澤稔撮影

 高市早苗首相が19日、衆院を解散する意向を正式に明らかにした。投開票日の2月8日まで「政治空白」は避けられず、予算編成も遅れる見通しだ。物価高などで生活防衛に立たされている有権者からは、喫緊の課題への対応が先送りとなる現状に不満や不安の声が上がった。

 「居場所がなく、社会の夜をさまよう子どもたちがいます」。福岡市で夜間の保育や学童保育施設を運営する社会福祉法人「四季の会」の天久薫理事長(75)は、国の少子化対策が行き届かない現状を憂える。

 四季の会は、飲食店経営だったり会社員だったりで夜間に子どもを見られない家庭の受け皿として、二つの夜間保育園を運営。0~6歳の約70人の園児が登録され、未明まで受け入れる。

夕食を食べたり歯磨きをしてもらったりと思い思いに過ごす園児たち=福岡市博多区で2026年1月16日午後7時14分、金澤稔撮影

 2024年には、夜間学童などの預かり施設「どろんこの陽だまり」を開設。午前3時まで延長が可能で、現在は定員の20人が登録され、1日最大10人が利用する。

 働き方が多様化するなか、夜間に子どもを預ける需要は高まっている。だが、こども家庭庁によると、認可夜間保育所の設置は全国74施設(24年度)にとどまり、都市部に偏っている。夜間学童にいたっては、国による実態把握も追いつかず未整備の状態だ。

 学童は午後6~7時で閉まる施設が多く、子どもの小学校進学で仕事の継続を断念する保護者がいたり、子どもだけで留守番したりする家庭も少なくない。子どもが非行に走るケースもあるという。天久さんは「家庭が孤立化するなか、昼夜問わない子どもの居場所づくりは親にも欠かせない。政治空白の間も行く当てのない子がいる。今を生きる子への支援が急務です」と訴える。【田崎春菜】

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