
京都・嵐山の観光地で竹林への落書きが問題化していることに続き、人気の観光名所の伏見稲荷大社(京都市伏見区)周辺の竹林でも落書き被害が問題になっている。落書きは竹取物語ゆかりの神社がある稲荷山の中腹付近で目立っている。
朱色の鳥居が連なる有名な千本鳥居から脇道にそれ、少し登ったところ。「竹取物語」ゆかりの伏見神宝(かんだから)神社の付近が竹林への入り口だ。「Bamboo forest Straight‼(竹林へは直進)」という英文の案内が貼られている。
竹林は「京都一周トレイル」のハイキングコースの一部で「竹乃下道(たけのしたみち)」と呼ばれる道沿いに広がる。一帯の竹林は複数のタケノコ農家の私有地。

記者が現場で確認したところ、道路と竹林との間に柵が設けられているが、手の届く範囲の竹の多くが落書きされていた。落書きは表面にアルファベットでイニシャルや名前とみられる文字などを刻んだものが目立つ。ハートマークや漢字もあった。
伏見神宝神社によると、落書きはコロナ禍明けごろから目立ち始めたという。
かぐや姫ゆかりの地「心痛めている」
神社には、「龍の首に光る五色の玉」の持ち主と伝わる龍頭(りゅうず)大神がまつられている。玉は竹取物語の中で、かぐや姫が求婚者に持ち帰るよう求めた宝物の一つ。中田幹男宮司は「かぐや姫ゆかりの地だとPRし、美しい竹林であり続けてほしいと願ってきた。心ない落書きで竹が傷つけられ、心を非常に痛めております」と話す。
嵐山の観光名所「竹林の小径(こみち)」では昨秋、市有地にある約7千本のうち、約350本でナイフか鍵のようなもので刻まれた落書きが確認された。これを受け、市は落書きされた市有地の竹林を一部伐採した。
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落書きだらけの竹を指さし「たくさんあるじゃない」
市はこれまで観光客にマナーを守るよう呼びかけてきた。だが、嵐山での被害が判明したことを機に「竹を傷つける行為は犯罪行為(器物損壊罪)に当たる」と強く訴えることにした。

訪日外国人の観光客向けには日本政府観光局の30近くある海外拠点を通じて注意喚起を始めた。竹林への落書きについて「3年以下の拘禁刑又(また)は30万円以下の罰金若(も)しくは科料が科される」と記した文書も作成した。市の担当者は「竹への落書きはしてはいけないことなんだと粘り強く訴えていく」と話す。

記者が訪れた1月7日、胸のワイヤペンダントで落書きをしようとしている米国出身という女性に出会った。
指摘すると、「え、どうして?」と不思議がり、「ここにも、あそこにも、たくさんあるじゃない」と落書きだらけの竹を指さした。

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