山口県山陽小野田市の永山酒造が、東日本大震災の東京電力福島第1原発事故で風評被害を受けた福島県の酒米を使った酒造りを進めている。日本酒は「純米吟醸 精一杯」で、今年も4月の販売を目指している。
原発事故から5年後の2016年、被災地・福島の米作りを通して復興支援を目指す東京の農業法人「銀座ミツバチプロジェクト」が企画。故・安倍晋三元首相の妻昭恵さんが永山酒造に製造を打診し、福島産の酒米を使った酒造りが始まった。
福島でのコメ作りは当初から大人に交り福島市立西信(せいしん)中の生徒10人ほどが参加していたが、24年から中学生のキャリア教育の一環として学校が授業に取り入れた。
東日本大震災から3月11日で15年。米作りに携わる生徒の大半は震災後に生まれた世代だ。
25年度は西信中1年生45人やボランティアで5月の田植えから開始。秋に刈り取った酒米4・5トンが永山酒造に搬送され、10月に仕込みをスタート。26年1月18日には、昭恵さんやプロジェクトに賛同するボランティアら25人が樽(たる)をかき混ぜる「槢(かい)入れ」にも参加した。
永山純一郎社長は「当初は昔ながらの落ち着いた味だったが今はさわやかで華やかなメロンのような味に仕上がっている。福島の中学生が精いっぱい米作りに励んだ味を楽しんでほしい」と話している。
「精一杯」は3000本生産し4月から東京と山口で販売する。価格は720ミリリットル1本1650円、1800ミリリットル1本3300円。問い合わせは永山酒造(0836・73・1234)。【杉山恵一】
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