プロ野球の8月の月間最優秀選手(MVP)が10日に発表され、福岡ソフトバンクホークスの牧原大成(32)が打者部門、上沢直之(31)が投手部門でそれぞれ選出された。牧原大はプロ15年目で初受賞、上沢は日本ハム時代の2022年5月以来2度目の受賞となった。
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牧原大は8月、24試合出場でリーグトップの37安打を放ち、打率3割8分5厘、3本塁打、18打点。打率はリーグ2位だった。
牧原大は「数字に関しては意識せず、一試合、一試合、勝ちたいという気持ちでプレーした結果」と振り返った。
32歳は10年秋の育成ドラフト5位で入団。内外野を守れる万能性を重宝されてきた。8月は二塁のほか、左翼、中堅、右翼で先発出場した。昨季は二塁にこだわってきたが、今季は「(けが人など)何かあったらどこでも守る」と小久保裕紀監督に伝えたという。
「いろいろなところを守ることによって出場機会が増えた。そこはプラスにとらえている」
今季からチームに加わった上沢は4試合の登板で4勝無敗、防御率1・73。勝ち星を10勝に乗せ、モイネロ、大関友久、有原航平との「2桁勝利カルテット」を誕生させた。チームに10勝以上が4人となったのは05年(杉内俊哉、斉藤和巳、和田毅、新垣渚)以来20年ぶりだ。
上沢は「モイネロ、大関、有原さんに追いつきたいと思って1年やってきた。置いていかれるようではダメだなと思っていた」としたうえで、「その3人を追い抜けるようにがんばりたい」と力強く語った。
シーズン終盤になり、奪三振数も増えた。要因にフォークボールの精度を挙げる。杉山一樹や藤井皓哉に自ら話しかけ、ヒントを得たという。
「些細(ささい)な会話だが、僕にとっては大きかった。他の投手から話を聞くのは好きなほうなので」
育成出身選手と新戦力の2人が、勝負の8月を支えた。
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