考案したオリジナルレシピのおにぎりについて説明する実践女子大学の学生たち=東京都品川区で2025年10月7日午前10時45分、町野幸撮影

 おにぎりにまつわる写真を交流サイト(SNS)などに投稿することで、飢餓に苦しむ子どもたちへの給食支援ができるプロジェクト「おにぎりアクション」が今年も始まっている。現役大学生らと協力し、オリジナルレシピによるおにぎり開発に取り組むなど参加の裾野が広がっている。

 NPO法人「TABLE FOR TWO」(テーブル・フォー・ツー=TFT、東京都)が主催して2015年から毎年実施され、今年で11回目。支援対象はアフリカのルワンダ、タンザニア、ケニアとフィリピンの計4カ国の子どもたち。投稿写真1枚あたり5食分の給食を届ける。関連する費用は協賛企業が負担。これまでに届けられた給食は1163万食に及ぶ。

 今年は日本の子どもたちへの食事支援も実施する。協力先の飲食店で使用できるチケットを、支援を必要とする家庭に届ける「ドコデモこども食堂」を運営する一般社団法人「明日へのチカラ」(大阪市)とTFTが連携。目標の写真5万枚を達成すれば、3000円分のチケットを333世帯に届ける。

考案したオリジナルレシピのおにぎりを紹介する実践女子大学の学生たち=東京都品川区で2025年10月7日午前11時1分、町野幸撮影

 海外向けの受け付けは7日に始まり、11月15日までで、国内向けは11月18日から同30日まで。SNSにハッシュタグ「♯OnigiriAction」をつけて投稿するか、特設サイトに投稿するという参加方法は同じ。

 プロジェクトに賛同する実践女子大学(東京都)の学生有志チームは、アイデアを出し合ってオリジナルおにぎりを考案し、7日にお披露目した。「つながる」をテーマに、北海道名産のシャケと沖縄郷土料理のにんじんしりしりを合わせたものや、支援先のアフリカで親しまれているトマトの炊き込みご飯に日本のダシとマイタケを入れたものなど5種類を作った。

 生活科学部3年の田中実奈さん(20)は「活動を通じて、貧困は遠い国で起きていることではなく、ひとごとではないと思うようになった。自分ができることをしていきたい」と語った。【町野幸】

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